金曜日の流星群
「ほら、よくある話だ」



意外にもこちらもあっさり流されてしまう。
いや、ナツメ君らしいかも。

独特の沈黙が流れる。
全く苦にならない間。
ナツメ君のミステリアスな雰囲気に呑まれていく時間にも感じられる。

そんな間の間にふと思ったりする。

ナツメ君が病気じゃなかったら、私はナツメ君とどんな関係なんだろうか。

毎週金曜日会えるのは、ナツメ君が病院で入院してるから。
会う理由は、ナツメ君の未練潰しのため。

もし、ナツメ君が元気だったら私たちはなんの関係もないクラスメイトなんだ。



「明日暇?」


私がしっかり全てミステリアスな雰囲気に呑まれた頃ナツメ君の声が公園に響いた。



「また、不法侵入?」



「ハハッもうしないよ、満足」
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