金曜日の流星群
「あ、ごめん。デートじゃないよね、たかが友達なのに、テンション上がっちゃったのかな?」




ほら、またなにかに気がついたように線を引き出す。

ナツメ君の癖。
誰かに散々寄り添ってくるくせに少しこちらがアプローチやコンタクトをとると風のように去ろうとする。
本当に猫の生態系そのまんま。


んー、マタタビ今度試してみようかな。



「本当に払わなくていいの?」



「お土産屋さん付き合ってくれたらね?」



「はぁ……ずるいなぁ」



話を上手にすり替えられてお土産屋に足を連れていく。
結局このまま何度言い続けても負けるだろうから素直に奢られておくことにした。
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