金曜日の流星群
「紫音、行こ…みんなの所心配してるから」



「えっ…あ、うん」


マットの上にペタンと見事に座っていた私にナツメ君の白い腕が伸びる。
目の前に来たその手に戸惑っているとぱっとマットに垂れ下がっていた手首を持っていかれた。



「わっ」



「行こっ」



やっとからかったように笑ったナツメ君を見て緊張が解ける。

こわばった体がほどけてナツメ君の手に導かれるように引きづられるみたいに走り出す。



「ごめん」



みんなの所に行くというのと裏腹に私たちは三階の廊下で立ち止まった。
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