金曜日の流星群
窓を開けるナツメ君にさっきの態度を謝る。
私達に頼れ!なんて女の子に囲まれただけでビビって何も抵抗出来なかった私が頼られるような存在になるなんて到底思えなかった。



「紫音が泣いてどうするのさ」



泣いている私をクスクスと笑って頭を撫でた。
私が泣いて、本当に一番辛いナツメ君が励ましているなんてあってはならないこと。

それなのに涙腺は崩壊というより消滅してしまって、とめどない。



「僕は紫音を見てるつもりだったよ。」



「そうじゃなくて!」



「知ってる。ちゃんと、頼ってるんだ。みんなに。紫音に」



知らないでも思った?
ナツメ君は窓から吹風に目を細める。
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