金曜日の流星群
「あー!紫音のお弁当卵焼き入ってる!」



食事中でも賑やかで、ちぃちゃんはキラキラと目を光らせた。
私は無言でお弁当を突き出す。



「え、いいの?」



先に頬張っていたソーセージのせいで話せないため頷くと、凄まじい勢いでお弁当から卵焼きが逃亡した。



「目は口ほどに物を言うな」



「目は口よりも物を言うのよ」



こなれたような悠君と彩葉ちゃんに苦笑する。

昼食の時間がこんなに楽しかったなんて。
いつものみんなは我先にと話を滑り込ませて、人の話にいかに潜り込めるか見つめ合う戦場みたいだった。

それはそれで結構楽しかったけど、こうやってひとつのことで笑い合えるのは平和でホッとする。



「紫音のお弁当ママが作ってる?」



「自分で作ってる」
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