金曜日の流星群
単に、ただ単純にナツメ君に生きる希望を捨てないで欲しかった。

私は死んだことがないから分からないけど生きたことはあるから、生きてることに楽しさを知ってるから希望を捨ててなんて欲しくなかった。



「病院でさ、結構色んな人に大丈夫、生きていける、生きろって言われてきたんだ」



これはこの前の独り言の延長だ。
私が頷いくべきとこじゃない。

だってナツメ君は同意を求めてない。


保健室のベットに腰をかけながら窓から球技大会を眺める。
S席の中でもいい席だって言えるほど綺麗に見えた。



「そのどれもが嘘くさくて嫌いだった。お前が僕とこの位置を代わってくれるのか?って。代われないだろって。でも、紫音の言葉は届いたよ。」
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