報復の愛を君に。
1時間。

2時間。

3時間。

時間はあっという間に過ぎ、もうすぐ22時を回ろうとしていた。

「あの…」

横から声をかけられた。

顔を向けると、全然知らない2人組の女。

「こんばんはー。

私たち、今暇してるんですけど、一緒にどこか行きません?」

「こっちは忙しいんで」

「嘘だー。
お兄さんずっとここに立ってるでしょ?
誰かを待ってるのかもしれないですけど、これだけ待っても来ないのなら諦めた方がいいですよ。
私たちと素敵な夜を過ごしましょ」

ねっとりと絡み付くような喋り方。
品のない格好。
見た目は大量生産系女子。

俺も見くびられたもんだな。
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