報復の愛を君に。
「死のうとしたのか?」

「学校の屋上から飛び降りようとしたんですけど、高いところ苦手だったので、怖じ気づきました。

その時見えた夕陽がとっても綺麗だったんですよ。

あぁ、私にはまだ、この景色を綺麗だと感じることがてきる心があったんだなって気づきました。

今まで辛いことばっかりだったけど、楽しいとか、嬉しいばかりが人生じゃない。
人生に意味があるのなら、苦しみにだってきっと意味がある。

そう思って生きることにしたんです」

「強いな…」

花岡が怖いくらいに前向きに生きてる理由がようやくわかった。
そうやって心に刻むことで、過去と決別しようとしてたんだ。
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