報復の愛を君に。
扉に背を預けて、中から物音がしないか耳を傾けて様子を探る。

何も聞こえねー。
驚いて声も出ねー状況ってことか?

ん?
階段を下りてくる誰かの足音がする。

人が来たか。
ったく、はえーよ。

とりあえず階段の影にでも隠れておくか。

地下に下りてきた男の職員は、鼻歌混じりに錠を開けた。

ちっ。
もう終わりか。
つまんねーな。

ものの5分程度で扉が開かれた。
全然閉じ込めておけなかったな。

次は…。
区役所にあの女への怪文書でも送りまくるか?
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