報復の愛を君に。
「あ、ちょうどよかった。
そこにビニール袋があるのでとってもらえませんか?」

「あ、あぁ…」

何が起きているのかわからず、言われるがままにビニール袋を取って、男に渡した。

男はその袋を花岡の口元に当て、ゆっくりと呼吸を促している。

これ、過呼吸ってやつか?

まさか、俺が閉じ込めたから…?

まさかじゃなくて、ほぼほぼそうだよな。
この状況は。

別に、動揺なんかしてない。
予想よりも少し事が大きくなっただけ。

何はともあれ、報復は成功ってことか。
何よりじゃねーか。
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