報復の愛を君に。
「なんだ話って?
ここでしろよ」

え?
という顔をしてる。

そうだ。
俺の一挙手一投足で困らせてやりたい。

なんなら、この場で土下座でもさせてみても面白いかもしれない。

「そうですか。

まず、先日は失礼しました」

あれ、本当に謝罪…?
こんなにあっさりと。
もう少し骨のある女だと思ったがな。

って、なんでがっかりしてんだよ。

頭を下げてんだ。
喜べよ、俺。

「よく考えたら、あんな公然で責める必要はなかったと反省しています。
あなたの行いが悪かったのは確かですが、場所を考えるべきでした。

それと、過呼吸になったときに近くにいらっしゃったようで、手助けしてくれたと聞きました。
ありがとうございました」

更に深々と頭を下げられる。
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