報復の愛を君に。
「さっさと置いて出ていけ!」

「わかりました」

「ふむふむ。
渉のその様子を見ると、君が例の女性かな?」

「…はい?」

親父はまた余計なことを…!
放っておいたら好き勝手言われるに決まってる。

「いいから。
もう終わっただろ!」

お盆を抱えた花岡を払って、部屋の外へ追い出そうとする。

「渉も一緒に外に出てなさい。
あとは会議を始めるだけだから。
いいな」

親父、なに馬鹿なこと言ってんだ?

しかもなに満足そうな顔してんだよ!
いい迷惑だ。

昔っからそうだよな。

こんなに人の話を聞かない大人、ほかにいねーよ。

「…わかった!
出ればいいんだろ!」
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