報復の愛を君に。
あ…。
駐車場まで歩いていると、あのときの老婆が横断歩道を渡っているのが見えた。

おいおい、歩くの遅いな。
渡りきれるのか?

ほら、点滅しだしたぞ。
あと半分もあんのに。

ったく!

「おい、婆さん。
荷物持ってやるから早く渡れ」

「あらあら」

全然重たくもない荷物を歩道まで運び、婆さんに手渡す。

すぐ背後をものすごいスピードで車が通りすぎていった。
あっぶねーな。
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