報復の愛を君に。
「どうもありがとうね。
ほら、これあげる」

…りんご。

シワシワの笑顔で礼を言われると、なんだか罪悪感が押し寄せてくるな。

「いや、俺は…」

素直に礼も言えなければ、謝罪の言葉も出てこない自分が急に恥ずかしくなった。

「少し前に俺、婆さんとぶつかって転ばせたんだ。
覚えてるか?」

「ん?そうか?
そんなことあったか?」

覚えてねーのかよ。
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