Heart
遥太「……お前、なんか変わった?
…聞こうと思ってたんだけどさ、お前って女の子に触れたの?」
「別に俺は女アレルギーではない」
遥太「いや、俺さ、お前が女の子に触れてるの初めて見たんだよな
近寄ってくる女の子邪険にしてたし」
「あいつらは臭すぎるんだよ」
遥太「…あぁ…香水のことね」
「あいつらはうっとうしいだけだろ
結愛はあんなやつらとは違う
同じなのは性別ぐらいだろ」
遥太「…結愛ちゃんってさ、何者なの?」
「…普通の女だ」
遥太「…じゃあ聞き方を変える
お前があの子に肩入れしている理由は何?」
「…別に…肩入れなんてしてねぇよ」
遥太「一度助けたやつが見捨てられねぇのか?」
「…まぁそんなところだ」
遥太「お前のそのポリシーが女の子も対象だったとはな」
「……結愛だけだ」
言った本人ですら酷く小さな声で呟いたことに驚いた
遥太「…やっぱ特別視してるんだ、結愛ちゃんのこと」
「…結愛は…
俺がずっと探してた女だから…」
遥太「…え?」
「俺は10年以上こいつのことを探してた。
情報は1つも得られなかったがな」
ふっ、と自嘲した
遥太「……」
「…俺と結愛が初めて会ったのはつい最近のことじゃない
まぁ、結愛は覚えてねぇだろうがな。
……俺達は14年前に一度、会っている…」