Heart
その後、あれよあれよと龍太さんが数少ない荷物をバックに詰めてくれた
「─荷物はこんなもんか…
俺も医局戻って荷物持って来るから、その間に忘れものないかだけ軽く確認しておいて?」
「わかりました」
言われた通りに部屋の隅々をチェック
そして、ベッドのシーツと布団を綺麗に整えてからバックを抱えて立って龍太さんを待っていた
ガララ…
「お待たせ…
座って待ってれば良かったのに」
私服に着替えた龍太さんは歩みよると私が抱えてたバックを何も言わずにすっと持ち上げた
(……鼻血出してもいい?
龍太さんの私服姿はもう眩しくて直視できない)
「あっ…荷物…」
「なに?なんか使うのある?」
不思議そうにバックの中を軽く漁る龍太さん。
「いや、そうじゃなくて…
荷物、自分で持ちます……」
「なんだ、そういうことか
それより、はい」
「…え?」
手渡されたのはバックではなく、白い布…?いやTシャツか?それとズボンのようなもの
「その格好で外出るのいやだろ?
俺の服だけど、とりあえずこれに着替えておいで」
私の格好はというとTheパジャマ。気遣って頂いてありがたい…
しかも龍太さんの服だなんて、国宝級に価値があるに違いない…
「……ありがとうございます…」
「俺ドアの外にいるから、着替えたら行こう」
「はい」