Heart


「私の、家から.........?」


「最低限のものだが.......

勉強できるものも少しは入ってる。


生活に必要なものは明日にでも買いに行く。だから今日はあるもので我慢してくれ」



「が、我慢だなんて...

龍太さんさえ良ければ、あるものをお借り出来れば十分ですから...

私、お金一銭もありませんし」



「.....そういう訳にはいかない

それと金は気にしなくていい」


「で、でも.........

星ノ宮高校の学費だって.......

私、払えません...........」



(.........せっかく夢の星ノ宮高校に転入できるチャンスだったけど、学費が払えないんじゃ話にならない。


しかも私立だ。公立よりはるかに高額に違いない

奨学金制度を利用しても、将来返せるか...)


「...........ったく、そんなこと考えなくていい」


「...っっ!

そんなことって、お金は重要なことです」



「.....星ノ宮の学費は気にする必要はない

ヴェゾンドの推薦権での入学生は、入学から卒業にかけて掛かる費用を全て学園側に負担してもらえることになっている」


“だから気にしなくていいと言っている”とため息混じりに龍太さんは言う



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