Heart
1本の線

結愛side




ふわふわとして暖かい.....



.....まるで宙にでも浮いてるような...........






微睡みの中、どこからか声が聞こえる気がした



『結愛〜』



遠くから私の名前を呼ぶ声がする




それは何度も聞いた


お母さんの声───

────────────

───────────────




「.......あ

ゆあ...............

結愛」


「っはっっっっ.............」


慌てて身体を起こせば目の前に綺麗な顔...



「っ...龍太さん.............」



「大丈夫か?

うなされてたぞ.....」



「お、おはようございます...?



あれ.....


えっと.....私.....」



昨晩のことを思い出しても、自分の足でベッドまできた記憶がまるで無い



「おはよう


昨日結愛リビングで寝てたんだよ」



(つまり、それは.........もしかして

いや、もしかしなくても

龍太さんに運んでもらったということだろうか.......)



全身の血がサーと引いていくのが分かった



それに、窓の外を見れば青い。
つまり絶対的に今は朝


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