Heart
処置室でストレッチャーから結愛の身体を処置台に移す
遥太「動かすぞ...1,2,3」
「ルートとって」
看護師に指示を出しながらチューブを呼吸器に繋ぐ
遥太は聴診器で結愛の音を聞いている
遥太「心拍が弱いな
Aライン追加して、強心剤入れるよー」
看護師「はい」
「アドレナリン1mm、それとボスミン1ミリ追加」
看護師「はい」
遥太「点滴全開にして─────
──────
───────────
──────────────
─────────────────
ピッ.....ピッ.....ピッ.....ピッ.....ピッ.....
病院に運び込まれてから10時間が経っていた
結愛はショック状態から無事に離脱したが、未だに意識は戻らない
静かな部屋に響く結愛の心拍数のモニターの音がやけに大きく聞こえる
1週間前と同じベットに眠る結愛を見つめては
頻繁にバイタルチェックと点滴の確認を繰り返すことしかできない
座った椅子の冷たさが妙に気持ち悪く感じた