Heart



“わかったな”と言って俺の頭をひっぱたくと




遥太は聴診器を取り出し、結愛の胸の音を聞きだした



遥太「.................うん



肺の音も少しはマシになったね」



そう言ってモニターをピコピコといじってバイタルチェックを始めた





遥太「それと、期外収縮の件だが...」




俺は“期外収縮”の単語に反応し




結愛から遥太の背中に目線を移す





遥太「ストレスによる一過性のものだっていうお前の診断は間違ってないと思う


だが、万が一を考えて明日心電図を、


日常の生活に戻ったらホルター心電図をつけてもらう」




「そうだな.....」



ホルター心電図をつけていれば


結愛の心臓がどんな時に異常をきたしているのかを数値から知ることができる






再び結愛に目線を落とせば



一瞬だけ長いまつ毛がフルりと震えたのを俺は見逃さなかった




「...........................結愛.....................?」




遥太「ん?


どうした?目、覚ましそう?」



「あぁ


結愛、結愛分かるか?聞こえるか?」




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