Heart
「.......ほら
そんなに泣いたら頭痛くなるぞ.......」
頭を撫でてもらっているのに何故か涙を止めることができない
勝手にポロポロと出てくる
「.......結愛、落ち着いて...............
ゆっくり呼吸しような...........」
無意識のうちに少しだけ呼吸が荒くなってきた私に気がついた龍太さん
「.............はぁ...はぁ...はぁ...はぁ...はぁ.......」
「.....悪い、ちょっと身体起こすぞ...............」
龍太さんは私の、全く力の入らない上半身をゆっくりと起こすと私の後ろに腰を下ろした
私の上半身は龍太さんに後ろから抱かれるかたちになる
私は私で、力の入らない身体を龍太さんに預けきるしかできず、龍太さんの体温をモロに感じる
「ゆっくり、ゆっくりだよ結愛
落ち着いて呼吸しような.........」
大きな手は私の背中をゆっくりとさすって、呼吸を整えてくれる
「.....ふぅ.....ふぅ.....ふぅ...............」
「...........そう、上手くできてる.....
自分で整えられるようになったな」
と綺麗な指は私の頭を優しく撫でてくれる