Heart
(.........結愛が眠っている間に心電図を撮ってしまおう
どの道、薬の副作用でしばらくは目が覚めないはずだ.......)
心電図の機械をセットし、罪悪感を感じながらも結愛のパジャマのボタンを外した
目に入るのは結愛の陶器のような真っ白のきめ細かい肌
俺にとっては目に毒でしかない.....。
(.......いや、医者がこんな感情を持つべきではない)
必死に脳内で数式を唱えながら、結愛の胸元に吸盤を取り付け、パジャマのボタンを再び上までつけた
俺の胸の奥で“ふぅ...”とため息をついたのが聞こえた
外れかけたパルキシオスメーターをつけ直して、ベットサイドの冷たいイスに腰掛けた
その時だった
コンコンコンコンッッッ.......!!!!!!
叩き方からして尋常ではないことが伝わってくる
腰を上げ、病室のドアをスライドさせた。
ドアの前にいたのは、和也
(.......まとっている空気がいつもと違う.......)
「何かあったのか」
俺は声を潜めて若として対応する