Heart
自分達の日頃の行いに感謝する
榊「...御協力感謝致します
それでは、どうぞ船内へ」
榊について船に乗り込む際に、隼人に対して手話で指示を送る
手話、と言っても通常使用されるものとは大きく異なる
俺たちだけが分かる伝達の1つだ
“船内の監視カメラの隙を見つけろ”
どこかに必ずあるはずなのだ
“承知”とのサインが隼人から送り返される
中に入ると、冷えきった広い空間が広がり、殺風景で少しカビ臭さを感じた
榊「皆様方はこちらでしばらく待機を。
もうすぐ出港致します。ある程度の位置まで移動しましたらしばらく海上でヘリをお待ちください
ヘリが到着した際にまた詳細をお伝えします
それでは私はこれにて失礼します。私は陸で待機しておりますので」
そう言って踵を返した榊の背中が見えなくなってしばらくすると、船は動き出した
おそらく船内には俺たちと、船を操縦する者のみ
俺たちの会話内容も行動も筒抜けであることは明白であった
つまり行動・言動には細心の注意を払わなくてはならない