Heart
私の腕には手枷がはめられている
部屋には小さな窓が登れない高さに1つあるだけ.....。
この状況下で逃げられると思えるほど、私の思考力は落ちてはいなかった
出来れば自力で逃げ出すのが理想なのだが、そんなことをする体力も私にはないように感じる
とりあえず、今は冷静なって最善を考えるしかない
ほこりっぽい空気が漂う中、落ち着かせるために深呼吸をした
その時
ガチャッ
ギィィィィィ
立て付けの悪いドア開く音が不協和音となって一室に響いた
?「お、お目覚めか?姫よ」
(...こいつは私を気絶させた張本人..............)
コツコツと音を鳴らして近づいてくる
そして私の顎をグイッと雑に掴み顔を近づけられた
男2「おーおー、いい面してんなぁ
もうさっきみてぇに怖がんねぇのか?
女なんだから、ちっとはピーピー怯えてる方が可愛いってもんだぞ」
不思議と、私には恐怖心はなかった
たぶん、私の心の中に龍太さんがいたから
龍太さんがきっと来てくれる、そう思えたから。