Heart
(.........あいつ.......仲間を見捨てた.........。
総長なのに.......自分だけ助かろうとした...........
なんてやつなんだ.........)
と頭の中で非難しながらも、私にはそんな時間はなかった
(.........この状況から抜け出すには今しかない!!!!!!
これが最大にして唯一のチャンス.......
須藤たちの敵が悪い奴らの可能性もある
このチャンスにここを出なきゃ.............)
逃げ出すために自分の腕を思いっきり振ると手枷が固定されていた鉄パイプから簡単に外れた
手枷は外れないが、鉄パイプから外れてしまえば動くことができる
私は呼吸を整えてぐらつく身体を何とか立ち上がらせた
須藤が逃げた窓から抜け出すことに不可能さを感じ、ドアを少し開け部屋の外の様子を伺う
呻き声やら怒鳴り声が下から聞こえてくるものの、出た廊下には誰もいなかった
(.....これなら逃げれるかも.............)
急ぎ足で廊下に出てしばらくすると暗闇の中で微かな光を見つけた