Heart





「いっっっっっっっっっつっっっっっっ.................」




案の定、着地に失敗して地面をゴロゴロと転がった




身体中を強打し、痛みに悶える




(.........下がコンクリじゃなくてマシだったな...........)



地面は不幸中の幸いにも草や土だった。




自分の身体が無事に動くかどうかを確認する




(...........何とか動きそう...................)



正直どこがどう痛いとか、そんな感覚はとうに分からなくなっていた




ただただ身体中が痛い、それだけ。





それでも、せっかく抜け出したのに呑気にここにいるわけには行かない




自分のものかどうかも分からないような身体を、鞭を打って立たせる




(ここがどこかも分からない.......



だからどの方向に行けばいいのかなんて分からない



でも、とりあえずここを離れなきゃ.........)



ただそれだけしか考えられず



変な方向に曲がった足を引きずって歩きだそうとした時



後ろから肩を強く掴まれた。




振り返るといたのは、覆面の男───




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*次回更新*
6月22日(月)お昼の12時~


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