Heart



俺は怪しまれないように、隼人の後を追ってカメラの死角ポイントに入った




死角に入ったからといっても、インカムで盗聴されていることを想定して声を出すことは出来ない



できるのは手話のみ。



暗闇に入って再び隼人に近づくと、隼人は額にシワをよせ手を動かした




隼人『緊急事態発生


結愛様、攫われた可能性アリ』




(...........結愛が.........攫われた...........?)




『信ぴょう性は?』



隼人『ほぼ確実

遥太さんから連絡』



遥太からの連絡となると、嫌でも信じない訳にはいかない...



隼人『いかがなさいますか』




『情報は?』




隼人『俺がここで情報収集するにも限界があります

組に今調べさせています』



今ここで俺が動きを見せることは出来ない




瀬尾組が動きを監視しているから。




(.......いや、もしかすると瀬尾組が一枚かんでるのか.........?



黒崎組の若頭である俺がこの情報を掴んで、結愛を助けに行くのか、組の仕事を優先させるのか


どう行動するか見ているということか?)



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