Heart
俺は最後に奴の頭を思いっきり吹っ飛ばし意識を飛ばせた
「結愛のところに急がねぇと.........」
手の甲についた血を拭いながら呟いた俺の言葉はやけに響いた
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「ここからなら登れそうだな.........」
月明かりに照らされて2階に数少ない窓を見つけ、結愛の元を目指す
だが壁に足を掛けた時
再び窓からふわりと飛び降りる影が見えた。
(.......また逃げ出した雷雲の奴か.........?)
それにしては下手くそな降り方だな
身体を守るということを知らないのか.....。
そう思いながらも、次こそはと淡い期待を胸にゴロゴロと転がったその影に近づいた
その影はしばらく横たわったまま動かなかったが、ゆっくりと立ち上がり足を引きずって歩き出した
微かな街灯の光で長い髪の影が揺れた
(...........あの長い髪...............)
「っっっっっ!!!!!!!!
あれは.....!!!!!!」
俺は髪の長い影の肩を思いっきり掴んだ。