Heart
龍太side
仁たちと分かれた俺(黒崎龍太)は
とある黒塗りのドアの前に立っていた
他のドアとは微妙にデザインの違うこのドアが妙に気になる
脚でドアを突き破るが部屋は静まりかえっていた
「……勘が外れたか…」
しばらく部屋の中を物色していると
床に光る何かが本棚の前に落ちていることに気がつき、拾うために腰をおろした。
「……これは…」
俺はひとつのラペルピンを拾い上げ
自分の口角が上がるのがわかった。
「…重要証拠品だな…」
もうこの部屋に用はないと腰を上げようとした時
ふと
目の前の本棚と壁の間がわずかに開いていることに気になった。