Heart


和也「それはそうと龍太、早く起きて」



切り替えるように、龍太さんの身体をバシバシ叩いて起こしてる



龍太「………んっ…………るせ…」




和也「結愛ちゃん病院に運ぶんだろ?


遥太さん、病院で待ってっから」




龍太「あぁ…」



龍太さんは頭を抱えて身体を起こした



龍太「……久しぶりに寝たわ、こんなに」



和也「それは俺のセリフだ


お前が寝てるところなんて久しぶりに見たわ」



龍太「遥太、なんだって?」



和也「準備できたって」



龍太「やっとか、時間かかったな


それじゃ、結愛連れて行くか」



龍太さんは振り返って私を見ると、少し目を見開いた



龍太「おはよう、結愛


起きてたのか、具合はどうだ?」



「もう大丈夫です…」



龍太「熱は…だいぶ下がったみたいだな」



龍太さんの大きい手に額が包まれると何とも言えない安心感を感じる


和也「俺クルマ回してくる」



龍太「あぁ

今話聞いてたか?
病院に戻れることになったから、移動しような」


「はい、分かりました」


私は身体を起こそうとしたが、身体中に痛みが走って起こすことが出来なかった


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