Heart


龍太「ちょっと時間かかるから、寝てていいぞ」


(いや、言いたかったことはそんなことじゃないんだけど…)


どうやらこのままらしい…



車に1時間程揺られ、案の定龍太さんの膝の上で眠っていた私は、会話の声に目を覚ました




龍太「起きたか?

病院着いたから、ちょっと診察するぞ」



目を覚ますと白いカーテンに白い天井、それから白衣を来た龍太さんと遥太さんが目に映った


(ここは、診察室かな…?)


一つだけボタンが外された首元から龍太さんの腕が入り込んで聴診を受ける



龍太「深呼吸、できる?」



呼吸をすると咳が出てしまいそうな恐怖から、敢えて深呼吸出来てなかった私を、龍太さんが困った顔をして見つめた



遥太「龍太、吸入させた方がいい

俺持ってくる」



咳を我慢する私を見た龍太さんは聴診を辞めて、聴診器を首にかけると横になっていた私の身体を起こした



肺に嫌な違和感を感じる


喘息の発作が来る前だとわかった

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