Heart
あんなことがあった後でも組の事務所は何も変わらない
結愛は気にしていたが組をひとつ潰すことくらい日常茶飯事だ
いや、正確に言うと最近減っていきいるが。
「っ若っっっ!!!!」
「お、お疲れ様ですっ!!」
ズカズカと廊下を歩けば、俺が珍しいのか組員達が慌てて挨拶をしてくる
「ご苦労さん」と軽くあしらって1番奥のドアを開ける
ガチャリ
仁「廊下が騒がしいと思えばあなたですか
結愛様の側にいなくてよろしいのですか?」
「嫌味か?」
仁「滅相もない
あなたがいらっしゃるなんて久しぶりですから」
ここ最近、組のことは仁に任せっきりだった
「任せっきりにして悪かったな
瀬尾組は?」
仁「それ、本当に思ってます?
瀬尾組からは先程正式に宮野結愛の所有権をこちらに譲渡する旨を知らせる文面が届きました
瀬尾組とは、一度ここで落ち着いた関係に戻るかと
雷雲のことに関しては触れられていません
今回の作戦は成功かと」