Heart


ぶつかった相手はどっからどう見ても小学生の男児だった


俺は顎に手をあてる


(小3くらいか…?


なんでこんなガキがこんなヤクザの家にいる…)


ぶつかった拍子に尻もちをついて、俺を見上げる少年は怯えたような目をしている



組員「若、申し訳ございません!!!!!!

お、お怪我はございませんか」


慌てふためいた組員は首をあたふたと動かしている


組員「お前、今日は部屋から出てきちゃダメっと言っただろ?


ほら、若頭にお詫びしてっ」


組員が尻もちをついたままの少年の頭を上から抑えてヘコヘコとしている



少年「………わ…か…かしら…………」



組員「申し訳ございません、若


こいつにはきちんと後で指導しておきやすっ!!」



「……いいから、頭離してやれ」



組員「は、はいぃ!!!!」



俺は片膝立ちをして少年を立たせた


少年の肩を掴めばやせ細っているのがよくわかる


そして、少し体温が高いような気がした



「ぶつかって悪かった

痛くなかったか」


少年は俺の顔を唖然とした様子でしばらく凝視した見たあと、我に返って慌てて言った



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