Heart
「ったく
拾ってくんのはいいが、ちゃんと面倒見ろよ
熱出してんじゃねぇか」
組員「いや、組長はちゃんとこいつの面倒見てくださってやして、昨日なんかは一緒にサッカーをしてたんですが…
今日は担当の者に任せていたようで…」
「……
凪翔、ちょっと歩けるか?」
凪翔「…ぇっと
……歩け、ます…」
「おい、凪翔の世話係のやつに医務室に来るように言え」
組員「は、はい!!
承知致しましたっ!!!!!!!!」
「凪翔、医務室行くぞ」
凪翔「…僕………
大丈夫…です………」
「いいから
着いてこい」
俺は立ち上がると先程とは逆方向に歩きだした
後ろを振り返ればチマチマと自信なさげに着いてくる凪翔
凪翔「…あ、あの……」
「なんだ」
顔を赤らめた少年に声をかけられ足を止める
凪翔「その…
若は、急いでいたのでは…」
「ガキが気なんて使うな
ガキはガキらしくしとけ」
俺は医務室に向かって足を進めた
「ほら
入れ」
奥にある部屋の扉を開けて凪翔に入るように促す