Heart
結愛side
「え、検査…ですか?」
病院に戻って来て3日が経った時、すっかり元通りになった私は病室を訪れていた遥太さんに検査の話を持ち出されていた。
(…にしても、あれ、ドラマの中みたいな体験だったな……
しかも、病院に戻ってきたと思えば前にいた部屋とは比べ物にならないくらい豪華な病室になってるし
最近は和也さんの顔も見てないし)
遥太「結愛ちゃん、聞いてる?」
おーい、と私の目の前で手を振る遥太さん
「ご、ごめんなさい
ぼーっとしてました
で、あの検査って……一体何の……?」
(…喘息の検査なら何回かしてるよね?)
検査なんて、言葉だけでも痛そうだからなんとしてでも避けたいのが本音
?「心臓だよ」
扉を開けて現れたのは龍太さん
青いスクラブに白衣を着た龍太さんを見て、私の心臓は不覚にも騒ぎ出す
(って今はそれどころじゃない…)
「え、心臓って」
龍太「さすがに気づいてるだろ、違和感に」
ベッドに近づいてきた龍太は長い腕、長い指を延ばして私の心臓部を指さして、トントンと叩いた
「いや、そんな大袈裟ですって…」