Heart
仏を拝むような気持ちで龍太さんの顔を見上げる
龍太「たぶんな」
真顔でそう言われ、一瞬で龍太さんの顔が仏には見えなくなった私は頭を垂らした
龍太「ふっ」
上から鼻笑いの声が降ってきて、私は再び頭をあげた
龍太「お前の顔は百面相だな」
イケメンが頬を緩ませてる
それだけで、なんだかお腹いっぱいの気分だった
「か、からかわないでくださいっ!!」
龍太「悪い悪い
あまりにも面白くて」
口に手をあてて意地悪そうに微笑む龍太さんにあまりにも魅入られてしまい、それ以上何も言えなかった
「ずるいです、龍太さんっ!」
ムゥと困った顔で龍太さんを見上げれば今度はとろけるような笑みを向けられる
(これじゃいくらあっても心臓もたないよ……)
遥太「はい、俺もいるからイチャつくのもそこまでにして」
遥太さんが私と龍太さんの間に割って入る
「い、イチャつくだなんて、そんな…」
遥太「じゃあ、今日中に検査終わらせたいから、結愛ちゃんは隣の部屋にこれに着替えてからおいで」
「わ、わかりました…」