Heart
「……龍太さんって運転されるんですね」
龍太「俺だって運転くらいする」
少し拗ねたように口を尖らす龍太さんが可愛いだなんて口が滑っても言えない
だなんて1人ニヤニヤ考えながら足を進めるが気づくと隣に龍太さんの姿はない
その代わりに後ろから声が聞こえる
龍太「おい、どこ行くんだ」
「どこって…」
龍太「この車だ、戻ってこい」
ピッと遠隔で車のキーを開ける龍太さん
龍太さんの目の前にある車は、かの有名なブランドの真っ白なセダン
「これが、龍太さんの車ですか?」
龍太「そう」
龍太さんは後ろの席に私の荷物を置いて、私を静かに手招く
龍太さんの元に駆け寄り、そのまま空いていた後部座席に乗り込もうとしたら腕を掴まれそれを阻止された
(……えっと……
私の座る場所は後ろのトランク……?
あ、もしかして運転を求められてる?)
「ご、ごめんなさい!!!!
私まだ運転免許持ってないですっ!」
龍太「は
どうなったらそんな話になるんだ
お前の席はこっち」