Heart




「起こすぞ」




私は黒崎さんに身体を抱き上げられた





綺麗過ぎる顔がすぐ横にあることに





心臓がバクバクしてしまう。





黒崎さんに身体を起こしてもらったはいいものの






私は自力で上半身を支えられなかった





それを見かねた黒崎さんは





私を後ろから抱くようにしてベットに座った





すぐ後ろから息が聞こえて




正直、生きた心地はしない。





余りに背中に触れないようにチカラを入れるが





努力叶わず体重を預けてしまう。




硬い胸が当たって



余計に意識してしまう




「もっと寄りかかっていいぞ」




とため息混じりの声がすぐ上からする。




正直、気が気じゃない





心臓の音が聞こえてしまいそうだ





「結愛ちゃんお待たせ〜」




お盆を持った和也さんが部屋に入って来た






「うっわ龍太……


ずるくないか、それ」



いいなぁと駄々こねる和也さんを



黒崎さんは無視する



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