Heart
龍太「俺は今から行かなきゃ行けねぇ所がある



結愛のことは頼んだ


和也をおいて行くから何か困ったらアイツに言ってくれ」



部屋の隅にいつの間にか控えていた和也を見ると



こちらに一礼をしてきた。



龍太「結愛は身体中にアザやら傷やらあって状態が酷い。


痛み酷いらしく1人で起き上がることができん。


身体はあまり見ないでやってくれ」



珍しく龍太が饒舌だな



遥太「あぁ、わかった


姫君は俺に任せておけ


安心しろ、どの狼にも食わせやしねぇよ」




龍太「悪いが頼む


和也」



和也「は」



龍太「ここを任せたぞ」



和也「承知いたしました



裏で車を待機させてあります。


それと、こちらに本日のお召し物を準備いたしました」



和也が大きな袋を龍太に手渡す



龍太「助かる


それじゃあな」


着ていた白衣を和也に渡し龍太が部屋を後にした



「お気を付けて行ってらっしゃいませ」


その後ろ姿に和也はしばらくの間、頭を下げ続けていた。



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