Heart
「ただいまー」
リビングに顔を出すといつも通りキッチンに立つ母の姿があった
「あら、珍しい
こんな早い時間に結愛が帰ってくるなんて
お帰り
どうかした?」
母は心底驚いた顔をしていた
「いや、眠いから帰ってきた
ちょっと部屋で寝てくるわ」
「そう、おやすみ」
「おやすみー」
着替えもせずベットに倒れ込むと
さっき寝ていたことが信じられない程のスピードで夢の世界へと誘われた
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目を覚ますと
眠る前は夕日でオレンジ色に照らされていた部屋は暗闇と化していた
時計は11時を指している
こんなに寝たのに身体のダルさは残っていた
寝すぎたかな…
喉の渇きに勝てず私はダルい身体を引きずってリビングのある1階へと降りた
この時このまま寝ていたら
あなたに会えないまま普通過ぎる生活を送っていたのかな