Heart
が、玄関を開ける前に20代後半の1人の長身の男が玄関から出てきた。
気味の悪い笑みを浮かべている。
「……これはこれは
ようこそおいでくださいました、黒崎組のお方。
先程は若いヤツらが失礼を致しました。
お話はこちらでお伺い致します、どうぞこちらへお越しください。」
入ってすぐの応接室に通された。
「…ご挨拶が遅れました
私、瀬尾組で若頭の補佐をしております榊康介と申します」
「黒崎組の若頭のお付の者をしている近藤和也です。このような不躾な訪問をお許し願いたい」
「本題に入りましょう。
下の者から取引に来たと伺いました。本日の具体的な御用はなんでしょうか」
「単刀直入に申し上げます。
宮野結愛の所有権を瀬尾組でお持ちであるとの情報が入りました。
お持ちでお間違いないですね?」
「やはりその事についてでしたか。
えぇ、所有しております。藤田がウチの3000万で購入したはずのものです。でもその藤田の店が誰かに潰されてしまってね、その3000万の娘はおろか藤田までもが行方不明なんです。
何か知りませか?近藤さん。」
「宮野結愛の所有権をお譲り願いたい」
「…否定をしないと言うことは宮野結愛と藤田はそちらにいると解釈していい訳ですね。
お譲りしてもよろしいですが、その見返りはどうお考えでしょうか?」