Heart
ベットに目を向けると額に手の甲をあてて荒い呼吸をする結愛の姿があった。
意識はありそうだ
「結愛……
戻ったぞ」
和也が座っていたイスに腰掛ける。
彼女は腕をどかして、微睡んだ大きな瞳で俺の姿を捉えた。
はっきりと俺であると認識してから、彼女は上半身をガバっと起こした。
「いい、横になってろ」
俺は彼女を横に寝かせた。
「黒崎さん…
あ、えっと龍太さん……
あれ、遥太さんは…」
「遥太は急患のところだ
なんだ、俺じゃ不満か?」
「いえ、あの、そんなんじゃないです
遥太さんが戻ってきたと勘違いしたので少し驚いてしまって…
気分を害してごめんなさい」
「…ふっ…冗談だ
本気にするな。
発作が起こったらしいな。今は違和感ないか?」
「…たぶん……ないと思います」
「なんだそれ、なんか気になるんだな?
ちょっと胸の音聞かせてもらうぞ」
彼女は特に抵抗なく服を浮かした
「ちょっと腕入れるが我慢しろよ
ゆっくり深呼吸して」