お兄ちゃん、すきです。
「今日からお世話になります…よろしくお願いします」
あれから1ヶ月、私は3年になると同時に伯母の家に引っ越した。
元住んでたマンションの1室は、私1人で暮らしてくには少し無理があった。
バイトも何もしてなかった私にあの部屋の家賃を払っていくことなど到底無理だし、それに生活費とかも…って考えたら。ちょうど良かったのかもしれない。あのまま1人で暮らしてても野垂れ死にしていただろう。
「よく来たね。今日からここがゆづちゃんの家だからね。変な気とかは遣わんでええよ」
前住んでた所からそう遠く離れてなく、ここなら転校しなくてもいいし、1人で考え込むこともないだろう
そう思って私はこの家にやってきた
でも、理由はそれだけじゃなかった
「あれぇ〜?もしかして君…ゆづちゃん?」
「…周兄?」
心のどこかで。彼に会いたくて。
だからここに来たってのも少しだけ。そういう気持ちもあった。