【短】キミ・アディクション!《番外編追加》
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「なんか最近一花変わったね」
「どこが?」
「うーん、雰囲気?」
いつものようにオニーサンが家に遊びに来た。
今日はお兄ちゃんがいるから、私の部屋には来ない。
だから、オニーサンと話すためには私がリビングにいなきゃダメで、オニーサンに会いたいがために私がリビングにいるということは口が裂けても言えない。
「好きな人でもできた?」
ってニヒルな笑みを浮かべるオニーサンだけど、大正解だからこっちは笑えない。
「…そう、かも」
「…は?まじ?冗談のつもりだったんだけど」
「たぶんね、ハツコイ」
まさか相手がオニーサンだとは思いもしないだろうな。
バレないはず。
よほど驚いたのか、オニーサンは目を丸くしたまま私に問いかける。