【短】キミ・アディクション!《番外編追加》


「だってまだ高校生だし、高校生同士の世界に大学生のオッサンが入ったら駄目かと」

「…とりあえず全国の大学生に謝れ」


大学生がオッサンだったら国中オッサンだらけだわ。


「ふたつめは、」

ゴクリと唾を飲み込んだ。

右手がプルプルと震えだしたから、後ろで左手で押さえた。


「オニーサン。私はオニーサンが好きです」


不意に風が吹いて春の匂いがした。

もうすぐ春が来る。

私の大好きな春。


「…まじで?」

「まじで」


そんな大好きな春を、初めて好きになった人と迎えることができるみたいで私はとてつもない幸せを感じてる。


「オニーサンがハツコイ、みたい」


照れくさくなって笑えば、オニーサンの目はみるみるうちに大きくなって、それから細くなった。


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