キス・イン・ザ・ダーク
スプモーニ
初めて砂夜に出会ったのは、半年前。


いつものように、仕事帰りに寄った『ウルド』


なんだかその日は若い女性客が多いようで、テーブル席はいっぱいだった。


カウンターに座ってヴェスパーを注文し、タバコに火をつけようとしたが、妙な視線を感じて振り向いた。


そこには、あわてて顔をそむけるテーブル席の女性。


「……今日は、なにかの集まりでも?」


体勢を戻して問うと、相変わらずの渋い声でマスターが。


「高校の同窓会の帰りだそうで」


仲間内だけでの二次会、ということらしい。






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