キス・イン・ザ・ダーク
さらりと揺れる黒髪。


真っ赤な口紅が似合っている美人。


この店で何度か見たことがある女性。


常連客らしいが、まだ話したことはなかった。


不意に、名案が浮かぶ。


そうだ、彼女に協力してもらおう。


カウンターに向かってくる彼女に、俺は隣のスツールを引いた。


ここに座ってくれ、というサイン。


一か八かの賭け。





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