バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
あっという間に一年がすぎた

一回忌はいつも私たちを支えてくれる両家の両親と兄弟たちと久しぶりにみんなが揃い、子供が多いこともあってとても和やかで賑やかなご飯会のようだ

両家の親族が一度に集まることはないので息子たちもとても嬉しそう

あれからずっと辛いけど、今日がその始まりの日であったことから息子たちが目を背けられていてほっとする

今夜はこのまま会食会場の旅館に両親と息子たちは泊まる
大好きなおじいちゃんとおばあちゃんと従兄弟と自分達も泊まりたいとの願いだった

「ママがいなくてもちゃんといい子にできるの~、ママ心配なんだけど~?」

「「全然大丈夫~!!」」

満面の笑みで今夜の計画をそれぞれ語っていかに自分達が私がいなくても大丈夫でここにお泊まりしたいかがひしひしと伝わってくる

(これなら今夜は大丈夫そうだ)

49日のときは絶対に考えられなかったことで、私がトイレに行って姿が見えないだけで泣いていた彼らの心を考えるとたくましくこの環境に順応していることに安堵した
< 4 / 167 >

この作品をシェア

pagetop