バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
あなたは夢にさえまともにでてきてくれないの?
怒ってるから?
私が間違えたから…?
くしゅっ、
肌寒い、いつもは子供達と寝ているから暑いくらいなのに、彼もいなくなってこの一年背中にぬくもりを感じることなくなっていた
目を開けると西日が射している、
そうだ、あのあと男がいなくなった安心からかまた眠ってしまったんだ
「お腹空いたな…」
昨日の夜から何もとってない、お腹がすきすぎてとにかく何かを口にしたい
起き上がるとダイニングテーブルが目につく
唐揚げやサラダチキンといったたくさんのお惣菜、
照り焼きバーガー、ソーセージパンに肉巻きやそぼろオニギリなどなど、
一人じゃ食べきれないほどで何故かサプリメントと私の好きなミントチョコまである
(チョコとサプリ以外は全部お肉だな…)
でも、今はちょうどガッツリ食べたい
とりあえず食べやすそうな唐揚げを口に入れる、一度口にすると止まらなくなって他のものも欲しくなる
ハンバーガーと肉巻きおにぎりを食べ終え、サラダチキンをかじっているとお腹が落ち着いてきたからか頭もまわり始める
きっとこれはあの男が用意したものなんだろう、あの男は結局誰だったんだろう…
私はよく寝ぼけてそれを覚えていないことがあるけど、お酒に弱くても記憶が飛ぶことはない
もちろん完全に覚えている訳じゃないけど、ベッドで目覚めた時の男の態度や私の言葉に瞳を揺らす表情からも、昨日の夜あったことは無理矢理じゃなかったんだと思う
自己嫌悪で目がにじむ
一人でお酒を飲んでいたはずで彼とどう出会ってあのような経緯になったのかはわからない、でもまだ一年しかたってない、
よりによって彼の命日に、今じゃ名前もわからない男とそういう関係になってしまうなんて、
不貞もいいところだ、お酒を飲んでいたからって言い訳しようなんて気にもならないし、今じゃ彼はいないからできもしない
自分の貞操観念がこんなに緩いとは思わなかった、まさにあばずれってやつだ
汚い自分の心を流してしまいたくて、もちろんそんなことできないのはわかってるけど、何かしないと罪悪感に押し潰されそうでお風呂に向かう
完全に冷めて冷たくなった湯船の水が目に入る、昨日は浴室暖房までついてのぼせるくらい熱かったのに今じゃ、お風呂全体が冷え冷えとしている
きっとさっきお風呂が暖められていたのもあの男が私が寝ている間に、全部セッティングしたんだろう
さっきの食料だってそうだ、あんなにたくさんのコンビニのお総菜はうちにはなかったからひどい雪の中外に出て買ってくるしかない
口数は少なくて自分はヴァンパイアだとか変なこといっていたけど、ずっとずっと、私に優しかった
自分勝手に孤独を埋めるためにあの人を利用して、本当はどこかでわかってたから全部あの人のせいにして、私はこのお風呂みたいに冷たくひどい言葉を投げつけて、大雪の中追い出してしまった
さらに自分が嫌になる、泣く資格なんてない人間なのに涙が止まらない
なんて卑怯で浅ましい人間なんだろう…
冷たいシャワーを終えて、ベッドルームへいく、昨日の痕を消したくてシーツを全部外す
すると何かがポロっと落ちる、
(牙だ…!)
白く美しく、そして猛々しくとても鋭い牙が二本、
心臓がドキドキする、
(これは彼のものなんだろうか…?)
でも、人間の歯にはとても見えない、
変な考えに至る前にそれをサイドボードの引き出しにしまい込む
そして何も考えないようにしてシーツを取り替えて洗濯機を回し始めるー
怒ってるから?
私が間違えたから…?
くしゅっ、
肌寒い、いつもは子供達と寝ているから暑いくらいなのに、彼もいなくなってこの一年背中にぬくもりを感じることなくなっていた
目を開けると西日が射している、
そうだ、あのあと男がいなくなった安心からかまた眠ってしまったんだ
「お腹空いたな…」
昨日の夜から何もとってない、お腹がすきすぎてとにかく何かを口にしたい
起き上がるとダイニングテーブルが目につく
唐揚げやサラダチキンといったたくさんのお惣菜、
照り焼きバーガー、ソーセージパンに肉巻きやそぼろオニギリなどなど、
一人じゃ食べきれないほどで何故かサプリメントと私の好きなミントチョコまである
(チョコとサプリ以外は全部お肉だな…)
でも、今はちょうどガッツリ食べたい
とりあえず食べやすそうな唐揚げを口に入れる、一度口にすると止まらなくなって他のものも欲しくなる
ハンバーガーと肉巻きおにぎりを食べ終え、サラダチキンをかじっているとお腹が落ち着いてきたからか頭もまわり始める
きっとこれはあの男が用意したものなんだろう、あの男は結局誰だったんだろう…
私はよく寝ぼけてそれを覚えていないことがあるけど、お酒に弱くても記憶が飛ぶことはない
もちろん完全に覚えている訳じゃないけど、ベッドで目覚めた時の男の態度や私の言葉に瞳を揺らす表情からも、昨日の夜あったことは無理矢理じゃなかったんだと思う
自己嫌悪で目がにじむ
一人でお酒を飲んでいたはずで彼とどう出会ってあのような経緯になったのかはわからない、でもまだ一年しかたってない、
よりによって彼の命日に、今じゃ名前もわからない男とそういう関係になってしまうなんて、
不貞もいいところだ、お酒を飲んでいたからって言い訳しようなんて気にもならないし、今じゃ彼はいないからできもしない
自分の貞操観念がこんなに緩いとは思わなかった、まさにあばずれってやつだ
汚い自分の心を流してしまいたくて、もちろんそんなことできないのはわかってるけど、何かしないと罪悪感に押し潰されそうでお風呂に向かう
完全に冷めて冷たくなった湯船の水が目に入る、昨日は浴室暖房までついてのぼせるくらい熱かったのに今じゃ、お風呂全体が冷え冷えとしている
きっとさっきお風呂が暖められていたのもあの男が私が寝ている間に、全部セッティングしたんだろう
さっきの食料だってそうだ、あんなにたくさんのコンビニのお総菜はうちにはなかったからひどい雪の中外に出て買ってくるしかない
口数は少なくて自分はヴァンパイアだとか変なこといっていたけど、ずっとずっと、私に優しかった
自分勝手に孤独を埋めるためにあの人を利用して、本当はどこかでわかってたから全部あの人のせいにして、私はこのお風呂みたいに冷たくひどい言葉を投げつけて、大雪の中追い出してしまった
さらに自分が嫌になる、泣く資格なんてない人間なのに涙が止まらない
なんて卑怯で浅ましい人間なんだろう…
冷たいシャワーを終えて、ベッドルームへいく、昨日の痕を消したくてシーツを全部外す
すると何かがポロっと落ちる、
(牙だ…!)
白く美しく、そして猛々しくとても鋭い牙が二本、
心臓がドキドキする、
(これは彼のものなんだろうか…?)
でも、人間の歯にはとても見えない、
変な考えに至る前にそれをサイドボードの引き出しにしまい込む
そして何も考えないようにしてシーツを取り替えて洗濯機を回し始めるー