バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
(何で~?なんで~?なぁんでぇ~?)
私は心のなかで叫ぶ
今私はお風呂場前の洗濯機の上に座っている
ダイニングテーブルいっぱいのご飯を食べたあとここまでお姫様抱っこで連れてこられた
というか、目覚めてから歩かせてもらえてない、ベッドルームからダイニングに行くのも抱っこされていた
確かに貧血でちょっとふらつくけど大分ましになってきたし、正直いって過保護だし恥ずかしい
「!」
当たり前のように胸元のジッパーに手をかけてきたので、両手でガッチリ掴んで阻止する
「?」
「昨日は酔って相当汗をかいていた」
(えぇ、わかってます、でもニオイ嗅がなくてもいいじゃん!)
彼を見上げるように力を込めて瞳を見つめる
「いいです、自分でできますし、恥ずかしいのであっちいってください」
じーっと私をその端正な顔で見つめ返してくる、しかも超至近距離だ、こんなきれいな顔に見つめられるのが恥ずかしくて顔が赤いだろうし感情が高ぶって目が潤んでくる
「まだ顔色が悪いな」
彼は片手を離して諦めてくれたかと思った、
が、
「!」
そのまま私の頭を大きな手で包み込み固定したかと思うとキスしてきた、反対の手はいつの間にか私の両手を固定している
完全に口は油断していたので簡単に彼の舌が私の中へ侵入してくる
そして口の中の隅々まで舐め回す、まるで私を味わっているみたいだ
だんだん彼の唾液で口のなかがいっぱいになる、でも離してくれない、息ができなくなって苦しいのでそのまま飲み込んでしまう
それを見届けるとやっと唇を離してくれた
(信じられない、なんてやつ、常識が通用しない…!)
呼吸を整える私に構わず、ジッパーを下ろしてくる
「ヴァンパイアの唾液には血液の生産を補助する成分が含まれる」
(なにその設定、都合がよすぎるだろ)
簡単にパーカーを脱がされてしまう
「自分でできます…本当にやめて、お風呂も自分で入れるし」
泣きそう、もう嫌だ、でも私の言うことは聞いてくれそうにない感じがひしひしと伝わる
何かがこの人とズレている、だけどよく分からない…
「また倒れるから危ない」
「っ!」
(二年前に倒れたのはクタクタの私に貴方があんなことしたからでしょ!)
とは、言えない
急に二年前のお風呂場でのことを思い出して恥ずかしくて顔から火が出そうになる
「まぁ、脱ぐのくらいは自分でやってもいいか…」
といって彼は私から離れた
一安心、と思ったらこっちを見ているどころか、自分も脱ぎ出した
「早くしろ、体が冷える」
(えぇー!?)
「お先にどうぞ…?私はあとでいいので」
一足先に洋服を脱いでしまった彼がこちらをじっと見ている、その絡みつくような視線が怖いくらい、というか怖いし、有無を言わせない威圧感があってあきらめるほかない
せめてもの抵抗に身体を横に向けて、背中に置いてあるタオルを引き抜いて身体の前にあてながら短パンを脱ぐ
何も言わずに私の動きを目で追っているだけなのに、そこが彼に触れられているかのように熱くなる
というか、本当に何か身体が熱くなってきた
「みないでください…」
こんな風に見られるくらいなら脱がされた方がましだったかと思ったら、まるでそれが見透かされたように彼が近づいてくる
「そんなに見られたくないなら前はそのままでいいからしっかり持ってろ」
そう言って彼はするすると私の下着を脱がし始める
彼の大きくて少し湿った手が私の肩と肩ヒモの間に滑り込んでくる、人差し指でヒモを引っ掻けると下におろす、反対側も同じようにすればストンとお腹までキャミソールが落ちる
布が胸をすりながら落ちる感覚は彼に触られているみたいでびくっとしてしまう
彼の片手が私のウエストに回されぐっと引き寄せるように私の腰を持ち上げる
なんて軽々私を持ち上げるんだろう、私はそれなりに身長もあるし決して軽くはない、だけど彼は190センチは越えてそうで抱きすくめられればすっぽりと収まってしまうだろうし細身に見えるけど筋肉もしっかりついている
ちょうど彼の首辺りに顔がいくと、彼の匂いがたちまち鼻いっぱいに広がる
(花のように華やかで甘くてとろけそうないいニオイだ…)
彼は反対の手をウエストに滑らせたかと思うと、そのまま下着の中に指が侵入してくる、そしてキャミソールと下着を一緒に優雅に下ろす
(うそうそ、やっぱり脱がされるのも恥ずかしい~!)
もはやどうすればいいか何て分からなくて、タオルがずれないようにぎゅっと握るしかない
彼は手際よく私の下着を剥がし終えるとまたお姫様抱っこで湯船に入っていく
(デジャブ…)
私は心のなかで叫ぶ
今私はお風呂場前の洗濯機の上に座っている
ダイニングテーブルいっぱいのご飯を食べたあとここまでお姫様抱っこで連れてこられた
というか、目覚めてから歩かせてもらえてない、ベッドルームからダイニングに行くのも抱っこされていた
確かに貧血でちょっとふらつくけど大分ましになってきたし、正直いって過保護だし恥ずかしい
「!」
当たり前のように胸元のジッパーに手をかけてきたので、両手でガッチリ掴んで阻止する
「?」
「昨日は酔って相当汗をかいていた」
(えぇ、わかってます、でもニオイ嗅がなくてもいいじゃん!)
彼を見上げるように力を込めて瞳を見つめる
「いいです、自分でできますし、恥ずかしいのであっちいってください」
じーっと私をその端正な顔で見つめ返してくる、しかも超至近距離だ、こんなきれいな顔に見つめられるのが恥ずかしくて顔が赤いだろうし感情が高ぶって目が潤んでくる
「まだ顔色が悪いな」
彼は片手を離して諦めてくれたかと思った、
が、
「!」
そのまま私の頭を大きな手で包み込み固定したかと思うとキスしてきた、反対の手はいつの間にか私の両手を固定している
完全に口は油断していたので簡単に彼の舌が私の中へ侵入してくる
そして口の中の隅々まで舐め回す、まるで私を味わっているみたいだ
だんだん彼の唾液で口のなかがいっぱいになる、でも離してくれない、息ができなくなって苦しいのでそのまま飲み込んでしまう
それを見届けるとやっと唇を離してくれた
(信じられない、なんてやつ、常識が通用しない…!)
呼吸を整える私に構わず、ジッパーを下ろしてくる
「ヴァンパイアの唾液には血液の生産を補助する成分が含まれる」
(なにその設定、都合がよすぎるだろ)
簡単にパーカーを脱がされてしまう
「自分でできます…本当にやめて、お風呂も自分で入れるし」
泣きそう、もう嫌だ、でも私の言うことは聞いてくれそうにない感じがひしひしと伝わる
何かがこの人とズレている、だけどよく分からない…
「また倒れるから危ない」
「っ!」
(二年前に倒れたのはクタクタの私に貴方があんなことしたからでしょ!)
とは、言えない
急に二年前のお風呂場でのことを思い出して恥ずかしくて顔から火が出そうになる
「まぁ、脱ぐのくらいは自分でやってもいいか…」
といって彼は私から離れた
一安心、と思ったらこっちを見ているどころか、自分も脱ぎ出した
「早くしろ、体が冷える」
(えぇー!?)
「お先にどうぞ…?私はあとでいいので」
一足先に洋服を脱いでしまった彼がこちらをじっと見ている、その絡みつくような視線が怖いくらい、というか怖いし、有無を言わせない威圧感があってあきらめるほかない
せめてもの抵抗に身体を横に向けて、背中に置いてあるタオルを引き抜いて身体の前にあてながら短パンを脱ぐ
何も言わずに私の動きを目で追っているだけなのに、そこが彼に触れられているかのように熱くなる
というか、本当に何か身体が熱くなってきた
「みないでください…」
こんな風に見られるくらいなら脱がされた方がましだったかと思ったら、まるでそれが見透かされたように彼が近づいてくる
「そんなに見られたくないなら前はそのままでいいからしっかり持ってろ」
そう言って彼はするすると私の下着を脱がし始める
彼の大きくて少し湿った手が私の肩と肩ヒモの間に滑り込んでくる、人差し指でヒモを引っ掻けると下におろす、反対側も同じようにすればストンとお腹までキャミソールが落ちる
布が胸をすりながら落ちる感覚は彼に触られているみたいでびくっとしてしまう
彼の片手が私のウエストに回されぐっと引き寄せるように私の腰を持ち上げる
なんて軽々私を持ち上げるんだろう、私はそれなりに身長もあるし決して軽くはない、だけど彼は190センチは越えてそうで抱きすくめられればすっぽりと収まってしまうだろうし細身に見えるけど筋肉もしっかりついている
ちょうど彼の首辺りに顔がいくと、彼の匂いがたちまち鼻いっぱいに広がる
(花のように華やかで甘くてとろけそうないいニオイだ…)
彼は反対の手をウエストに滑らせたかと思うと、そのまま下着の中に指が侵入してくる、そしてキャミソールと下着を一緒に優雅に下ろす
(うそうそ、やっぱり脱がされるのも恥ずかしい~!)
もはやどうすればいいか何て分からなくて、タオルがずれないようにぎゅっと握るしかない
彼は手際よく私の下着を剥がし終えるとまたお姫様抱っこで湯船に入っていく
(デジャブ…)